新国立美術館で開催されている
ルネ・ラリック展へ行ってきました
ルネ・ラリックはアール・ヌーヴォーの様式を用いた
宝飾デザイナーとして19世紀~20世紀に活躍した作家です
彼の作ったジュエリーは、宝石を留める為の枠を作るだけではなく
金属工芸とエナメル工芸に、宝石を合わせる事で
全体がオブジェとして成り立っているのが特徴です
アールデコの時代を迎えると
ラリック自身はガラス工芸の世界に転身してしまいます
そしてジュエリーの世界では大量生産の時代が到来し
彼の作品の大切な要素であるエナメルが
安価な工業製品に多用されるようになり
細密なエナメル工芸技術は世間から忘れられてしまいましたが
ラリックの作品を目の当たりにすると
見慣れているはずのエナメルの使い方が、この上なく魅力的で
ジュエリーの表現手段としてエナメルという素材を
もっと奥深い物に見せてくれました